技術士第一次試験のおすすめ参考書と勉強法

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理系の学校を卒業したりメーカーで働いている人の中には技術士という資格を聞いたことがある人も多いかと思いますが、どんな資格でどうすれば取得できるのかよくわからないかと思います。

この記事では、私が技術士第一次試験を受験して合格した体験を基に、技術士資格を取得をおすすめする理由や、技術士資格の第一歩である第一次試験のおすすめ参考書と勉強法について紹介します。

技術士資格取得をおすすめする理由

技術士は、日本で唯一の国家資格で認定された技術コンサルタントです。技術士法に基づき、さまざまな分野での技術的な指導やアドバイスを行います。独立して働く技術士は、プロジェクトや事業の技術的なサポートを提供することが主な業務です。

高専や大学を卒業すると多くの人はメーカーを始めとした企業で働くことになると思います。

組織に属して働くことは安心感やチームでの目標達成などやりがいがある一方で、調整業務や人間関係のわずらわしさを感じたり、個人として社会から認められにくい(社内でしか通用しない)といった悩みをもつ人も多いと思います。

私もそういった悩みがあり、何か会社の外でも通用する資格を取得したいと思うようになりました。

その中で私は、技術士、博士号、弁理士という3つの選択肢を検討しましたが、資格取得のハードル(努力以外の要素も含む)と社会的な評価とのバランスがよくタイムパフォーマンスがよい技術士資格をおすすめします。

技術士のメリット

  • 幅広い分野で活躍:建築、IT、エネルギーなど多岐にわたる分野で活躍できる。
  • 法的な認知:国家資格として法的に認められているため、クライアントからの信頼度が高い。
  • 資格取得の難易度:博士号取得よりは資格取得のハードルが低い

技術士のデメリット

  • 資格取得の難易度:博士号取得よりはハードルが低いとはいえ、二次試験の受験には実務経験及び実務経験についての会社からの証明が求められ、試験のハードルが高い。
  • 知名度の課題:他の士業と比較して一般の認知度が低い。
  • 業務独占資格ではない:弁護士や弁理士のように「資格者でなければ資格に係る業務を行えない」というものではないので、他の士業系の資格と比較すると独占排他性が低い。
  • 長い実務経験が必要:業務独占資格ではないため、その技術分野の権威と呼ばれるレベルの実務経験が重要で2、30代の人が活躍することが難しい。

技術士のメリットについてさらに詳しく知るなら

下記の書籍が参考になるので一読してみることをおすすめします。この書籍ではサラリーマンが技術コンサルタントとして独立して働く上で技術士資格の取得について勧められています。私もこの書籍の影響で技術士第一次試験を受験して合格しました。

技術士以外の資格(博士号、弁理士資格)について

参考に独立して働きたい技術者が取り得る他の選択肢の概要、メリット、デメリットを解説します。これらの資格(学位)と比べると技術士資格のタイパは優れていると思います。

博士号を取得して働く

博士号(Ph.D.)は、特定の分野での高度な研究能力を証明する学位です。博士課程での研究を通じて得られる専門知識やスキルは、独立した働き方の基盤となります。特に、アカデミックな分野や高度な技術開発が求められる仕事で大いに活用できます。

博士号取得のメリット

  • 専門性の高さ:専門的な知識を活かして、コンサルタントや研究者として独立した働き方が可能。
  • 信頼性:博士号を持つことでクライアントや企業からの信頼を得やすい。
  • グローバルな活躍:国際的な研究プロジェクトや教育機関での活動が可能。

博士号取得のデメリット

  • 取得までの時間と費用:博士号を取得するには数年の時間と多大な労力が必要。
  • 実務経験の不足:博士課程に専念するあまり、実務経験が不足することがある。
  • 専門性の偏り:特定の分野に特化しすぎて、柔軟性が欠ける場合も。

博士号のまとめ

私が働いていたメーカーは大学と共同研究をしており、社内に社会人ドクター制度がありました。私も共同研究の一部に関わりましたが、社会人ドクター制度の対象となる研究分野ではなかったため、業務として研究をして博士号を取得できる可能性は極めて小さいため断念しました。学位取得のためには研究力のみならずコネクションや運も必要で、膨大な費用や時間も必要であるため、一般の技術者には困難な選択肢です。

働きながら博士号を取得することに興味がある方は下記の書籍を一読してみることをお勧めします。

弁理士として働く

弁理士は、特許、商標、意匠などの知的財産権に関する手続きを代理する資格です。特に、特許出願や知財戦略の立案を通じて、企業や発明者を支援します。弁理士として独立することで、自分のクライアントを持って働くことが可能です。

弁理士のメリット

  • 高い収入可能性:知的財産権は企業にとって重要な資産であり、高単価の業務を請け負える。
  • 需要の安定:特許権取得や商標登録といった需要は景気や業界に左右されにくい。
  • 専門性:法律と技術の知識を融合した独自性を活かせる。業務独占資格であるため、独占排他性も高く、若くして活躍できるチャンスがある。

弁理士のデメリット

  • 資格取得の難易度:試験の難易度が非常に高い。
  • 競争の激しさ:需要が安定しているため、特に都市部では競合他者が多く、何らかの差別化が必要。

弁理士のまとめ

業務独占独占資格であるため若いうちから活躍できる点、どんな技術分野であっても必要とされる需要の高さというメリットがありますが、法律系かつ知的財産の手続きの代理に特化した資格であるため、技術者が普段の業務で活かせる資格ではなく、資格取得の難易度も高いことから特許事務所で働く方以外にはあまりおすすめできません。

技術士第一次試験の勉強方法

技術士第一次試験は普通の資格試験なので過去問と王道テキストを何周もするだけで十分に合格できると思います。

試験は基礎的な数学、物理と技術者倫理が問われる基礎適正科目と、機械、電気などの技術部門から一部門選択して受験する専門科目とで構成されています。

専門科目に必要な前提知識としては、工業高校卒業レベルの知識があれば特に問題ないと思います。

専門科目ですが得意な科目を選べばいいのですが、過去問やテキストの充実が充実している科目(機械部門、電気電子部門、建設部門など)を選ぶと勉強しやすいです。ちなみに一次試験の科目と二次試験の科目は違っていてもよいので、勉強しやすさで選びましょう。

勉強時間の目安

私の場合は、1日1~2時間程度の勉強を半年続けて合格しました。1日1~2時間程度なので1日の勉強量は大したことなくその代わりに勉強期間を長めに取りました。

基礎・適正科目

基礎適正科目は過去問ベースの下記王道テキストをひたすら周回するだけです。しかし、基礎・適正科目という名前に騙されて油断していると足元をすくわれますのでしっかり対策しましょう。実際、私も専門科目より出来が悪かったです。

専門科目(電気電子部門)

私は電気電子部門を選択しましたが過去問と王道テキストはズバリこれだけです。過去問を解いてアウトプットしたり出題傾向を知ることと、テキストで必要知識をインプットすることを何周も繰り返します。

技術士第一次試験のまとめ

技術士第一次試験のおすすめテキストや簡単な勉強法をまとめましたが、資格試験の具体的な勉強法やテクニックについては下記の記事を参考してみてください。

社会人が大学や難関資格に働きながら合格するための勉強法

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